先週末に公開された映画『ヘアスプレー』を観てきました。あいにくの大雨と強風の中、ずぶ濡れになって行った劇場は満員!! 人、入ってんだー、この映画。いやぁ〜、すばらしいなぁ……。

なんて思うのも、僕が最初に出会った『ヘアスプレー』は、ジョン・ウォーターズ監督(←あの、"最低映画"と評された『ピンクフラミンゴ』の監督ですよ〜♪)の1988年映画作品で、その公開時にはほとんど観客のいない映画館で観たもんでした(笑)。

ジョン・ウォーターズ監督作品の中ではビックリするほど明るいお話なんだけど、それでもあちこちに"毒"が含まれて、なかなか深みのある映画だったんですよね。それが、2002年に何故かブロードウェイ ミュージカルになって、これが大ヒット!(←当時、「え〜っ!?」って思った)

そんな原作映画とミュージカルをベースに「新作ミュージカル映画」として製作されたのが今回の『ヘアスプレー』なんですが……。オリジナルにあった「人種差別問題」の要素を削ることなく、マイノリティへの愛もオリジナル同様あふれるままに、驚くほど明るく元気で(健康的な)エンターテイメント作品に仕上げた手腕は、いやはやもう、なんともスゴイとした言いようがない。

冒頭でオリジナルの作者であるジョン・ウォーターズも(彼らしい役で)チョイと顔見せしていますが、「原作」のとても大切な部分を残したままに、これだけハッピーなミュージカルに仕立て上げた今回の監督=アダム・シャンクマンはたいしたもんだ。

とにかく冒頭から元気いっぱいで、どうあがいても明るい気分になるしかないミュージカル!! ミュージカルはダメダメって人以外は、結構楽しい気分で映画館を出ることになるでしょう♪

ま、それにしても役者もこれまた豪華です。主人公役が新人ってのはこれまた凄いが、太った母親役をジョン・トラヴォルタ(←女装)、父親役をクリストファー・ウォーケン、嫌味で美人のテレビ局の部長をミシェル・ファイファー、黒人側のメイン役にクイーン・ラティファ! と、僕らぐらいの年代の人間にとっては泣ける配役じゃないですか!!(笑)

ジョン・トラヴォルタは、1970年代後半に『サタデー・ナイト・フィーバー』や『グリース』で踊って大ブレイクし、1994年に『パルプ・フィクション』で踊って復活して、2007年には"とても太ったお母さん"役で、これまた踊って名演してるんだから、これはもうすごいとしか言いようがない!

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