たんたんと

2007年4月5日
今日読んでいた『日経エンタテインメント!』の表紙がオダギリジョーだったので、彼の主演映画『蟲師(むしし)』のことを書こうと思います。これ、少し前に一般試写会で見せていただきました。

『蟲師』というのは、漆原友紀が描く漫画が原作です。この漫画は、文化庁メディア芸術祭や講談社漫画賞の受賞経歴があるほど高く評価されており、単行本もかなり売れているそうです。そんな人気漫画が、あの大友克洋監督によって実写映画化される! と、話題性抜群の映画が今回の作品なわけ。

まず、前提として言っておかねばならないのは、僕がこの原作漫画を読んでいないこと。だから、原作を読んでいる人が映画を見た感想とはまったく異なることを前提としてください。

静かな映画です。今から100年前くらいの時代といいますが、電気は来始めているが、まだ自然な感じが強い日本です。ぼそぼそっとした語り口調と、使っている言葉の中に現代国語の範疇を越えたものがあることから、映画の中でみんなが何をしゃべってるのかさっぱりわからない場面があります。……淡々としています。

映画の途中でだるーい気持ちになります。周囲のお客様も眠そうです。途中、すっかり眠っている人がいます。そんな風に周りの様子を見てしまうほど、スクリーンの上は淡々とした状況が続いています。

映画が終わって「何、これ!?」「わけわからん」と言ってる人、「原作は面白いのよ」って説明している女性。いろいろです。

僕が思ったのは、「あ〜あ、また難しい映画作っちゃって……」。でも、この映画がビジネスじゃないなら、これはこれで全然オッケーです。独自の空気感は充分よく作っていると思います。

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