装丁に惹かれて

以前から書店で見かけるたびに気になっていた、貫井徳郎著『失踪症候群』を読んでみました。何か表紙のデザインが面白くて、通りがかるたびに目が止まるんですよね。

物語の骨子となる発想は面白い。このネタひとつでしっかり長編が書けちゃうんだな〜と感心しました。ただ、どうも登場キャラクターの描き方が浅いような……。最期まで読んでも、個々の人物がクッキリ残らない印象でした。最初に人物紹介をやってるんだけど、そこを過ぎると後は名前が記号になってるような扱いなんだよなー。なんかもったいない。

読みやすくて面白いけど、深みが足りない感じを受けてしまいました。でも、やっぱ、装丁は素晴らしいですね！