犯人に告ぐ!

2007年11月8日
雫井脩介著『犯人に告ぐ』を読了。

冒頭で回想シーンへのフリらしきものがあった後、回想シーンだと思って読んでいる話が延々続くため「あれ、これって回想シーンじゃなく本編なの!?」ってな感じで当惑しながら読み進めたところ、130ページを過ぎたところで話が一段落し、ようやく現在へ話が戻る。

いやー、ビックリした。まさか、こんなに長い回想シーンが描かれるとは!! でも、終わりまで読んで、この部分に紙幅を割かねばならない意味合いはよくわかった。(けど、これって、読者を驚かせる演出なのか? 理解できても、なんだか違和感は拭えない……)

文庫で上下巻に別れたそれなりの長編だが、下巻に入ることからグンとスピードアップして、後半は一気に読み終えてしまう面白さを持った作品だった。実際になさそうでちょっとありそな筋書きはなかなか。エンターテイメント小説として充分に楽しめた。

ちょうど今、本作を原作とした映画も公開中らしい。ポスターで見る豊川悦司の姿が妙に原作にマッチしてるように思えて、ちょっと映画の方も気になってしまう(笑)。

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