落ちてない
2008年4月10日映画にもなった有名作品を今ごろになって「読みました」ってのも恥ずかしいのですが……横山秀夫著『半落ち』を読了。
アルツハイマーを病んだ妻に乞われて嘱託殺人に手を染め、自首してきた警察官。殺人の罪は全面的に認めるものの、事件から自首に至る2日間の出来事は決して語ろうとしない。この「空白の2日間」の謎を巡り、物語は多数の登場人物の手を渡りながら紡がれていく。
物語の進行役は一章ごとに変わる。警察官→検察官→新聞記者→弁護士→裁判官→刑務官が、バトンを渡されるようにこの殺人者を扱うことになり、それぞれが自分を取り巻く問題と重ね合わせながら殺人者の秘密に対峙していくという構成はなかなか斬新で唸らされる。
最後の最後まで引っ張られる謎解きは「推理小説」的な内容ではないが(=物足りなく感じる人もいると思うが)、一般小説として、胸にジンとくる。
横山秀夫作品をズラリと並べたときに"最高傑作"の部類に入れるのは違うかな……と思いますが、なかなか感動的な作品です。
アルツハイマーを病んだ妻に乞われて嘱託殺人に手を染め、自首してきた警察官。殺人の罪は全面的に認めるものの、事件から自首に至る2日間の出来事は決して語ろうとしない。この「空白の2日間」の謎を巡り、物語は多数の登場人物の手を渡りながら紡がれていく。
物語の進行役は一章ごとに変わる。警察官→検察官→新聞記者→弁護士→裁判官→刑務官が、バトンを渡されるようにこの殺人者を扱うことになり、それぞれが自分を取り巻く問題と重ね合わせながら殺人者の秘密に対峙していくという構成はなかなか斬新で唸らされる。
最後の最後まで引っ張られる謎解きは「推理小説」的な内容ではないが(=物足りなく感じる人もいると思うが)、一般小説として、胸にジンとくる。
横山秀夫作品をズラリと並べたときに"最高傑作"の部類に入れるのは違うかな……と思いますが、なかなか感動的な作品です。
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