カポーティ

2008年6月15日
一週間の出張を終え、今日はゆっくり眠るぞ〜っ……と思っているところに長女が「パパーっ」て叫びながら飛び乗ってきて普通に朝から起こされ、なんだかフラフラしてるんだけど一緒に公園に遊びに行き、普通の休日と同じように過ごす日曜日。明日以降が心配です(笑)。

さて、ニューヨーク出張中に時差の関係で早起きしてしまい、日本サイドのメール対応を終えても時間が余ったところで見た映画『カポーティ』について書きます。ずっと見たかったんだけど、ようやく見ることができました!

まず、何がどうあれ、主演のフィリップ・シーモア・ホフマンの演技が素晴らしい!! 実際のトルーマン・カポーティにやや似せながらも、"真似をする"というのではなく、この物語の中の、この人物に"成りきって"いる。『カポーティ』という映画の中のフィリップ・シーモア・ホフマンは、フィリップ・シーモア・ホフマンではなく、トルーマン・カポーティなのだ。実に凄い。

この映画は、トルーマン・カポーティという作家がとある残忍な殺人事件に興味を持ち、その犯人を徹底的に取材し、『冷血』という小説を仕上げる様を描いた伝記映画なのだが、伝記映画であるだけに、そこに登場する人物は、その時代・その世界で"生きて"いてくれなければ、観客は「どこかで起こった過去の出来事を、歴史小説を読むかのごとく眺める」ことになってしまう。

しかし、この映画は違う。過去に起こったことをなぞっているのではなく、今、そこでいろいろな出来事が起きていて、そこでさまざまな感情が交錯しているのをリアルにダイレクトに伝えてくれる。

息が止まるような映画だった。

コメント